About ICHIJO

学校紹介

校長あいさつ

 本校は、「奈良市に市立高等学校を」との市民の熱望により、1950年(昭和25年)に普通科高等学校として現在地に設立されました。翌1951年(昭和26年)には、全国初となる外国語科が開設され、その後、1995年(平成7年)に数理科学科と普通科人文科学コースが設置されました。2006年(平成18年)には人文科学コースが人文科学科に改組され、2020年(令和2年)から普通科、普通科科学探究コース、外国語科に再編しました。2022年(令和4年)から、高等学校の普通科、外国語科ともに県内全域を通学区域とし、同年、併設型の附属中学校が開校されました。70周年を迎えた2020年(令和2年)には、隈研吾氏デザインの講堂「ICHIJO HALL 2020」が建設され、現在も校舎整備が進められています。学校の敷地は、平城京一条三坊十一坪から十四坪の四町を一軒の屋敷とした、長屋王級の邸宅跡であることが推定されています。残念ながら木簡の類が検出されていませんので、邸宅の主の確定には至っていませんが、大極殿の東側至近に邸宅をもった貴族が住いしたことを想い、悠久の歴史を感じることができる学校でもあります。

 また、校章とともに生徒が身につけている副章は、本校開校式の式辞において、初代校長の渡邊真澄氏が本校の出発をコロンブスのサンタマリア号の船出に例えたことから、満風に帆を張って理想の彼方に疾駆する「一条丸」の勇姿がデザインされています。爾来、建学の精神を「フロンティア・スピリット」、「開拓者魂」としており、全校を乗組員として全員でオールを漕ぎ荒波を突き進み理想の彼岸に到達するということを目指しています。

 本校のスクールミッションは、「アクティブ シティズンであり、自由に生きることができる「個人」の育成」です。「アクティブ シティズン」とは、利己心をもたないで、責任感や公共精神をもって社会参加する能力と態度を備えた市民と要約できます。そして「アクティブ シティズン」であるとともに、「自由に生きることができる個人」について、考え、そして、実践することです。そのための手立てとなる目指す生徒像には、「教科融合Arts STEM教育により、文理統合型の「考える力」をもった生徒」、「奈良から、世界を舞台に議論できる「英語力」をもった生徒」、「主体的・自律的活動により「人間性」を高めた生徒」の3つを掲げています。これらにはICHIJO liberal artsとして、幅広く基礎を学び、自分自身と、また他者との対話をつうじて個性を磨いてほしい、様々な活動に取り組んでほしいという願いが込められています。

 元来、アートは「人間がつくったもの」であり、美術、文学、音楽はもちろん、歴史、哲学もアートでした。一方、サイエンスは「神がつくったもの:自然(ネイチャー)」を研究する領域であり、化学や物理学を自然科学、経済学や心理学を社会科学として分類されてきました。リベラルアーツは、このような欧米学問体系の「基礎」として位置付けられたことから、本校ではArts STEM教育と表現しています。

 2020年(令和2年)に世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症への対応で、社会全体が経験したことのない様々な対応を迫られました。しかし、そのような中でも、一条には、本校の建学の精神である「フロンティア・スピリット」、「開拓者魂」をもって、新しいことに挑戦していこう、切り拓いていこうと頑張る生徒たちがいます。

 これからも社会の流れを感じとり、試行錯誤しつつ課題に向き合い、多くの方々とつながりながら、生徒・教員ともに成長していく一条でありたいと思っています。日頃から大変お世話になっておりますが、本校生徒を支えていただいている皆様からのさらなるご支援、ご協力をいただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 令和6年4月

 伊東 幹子